頭に残る言葉

mediologic.com/weblog『最近、頭の中に残ってる言葉』(参照)を見て。
ドラッカーの名言も気になったところだけど、リクルート社訓「自ら機会をつくり出し、機会によって自らを変えよ」が特に注目。
今期の課題は人材育成。人材が財産であることの再確認でもあり、差別化の元は人材でしょと改めて経営課題にもりこまれた。研修のコーディネート役が多いので「自ら機会をつくり出し、機会によって自らを変えよ」というのはテーマであるので、ちょっと覚えておこう。
はてなの人気記事にも気になるエントリー。内田樹の研究室『即戦力といわれても』(参照)を読む。すこし長いが引く。

そもそも「即戦力」形成という発想がナンセンスであるということは玄田有史さんが『働く過剰』(NTT出版)でつよく主張している。
「しかし、いったいだれが、グローバル化社会のなかでの人材戦略とは、即戦力人材の活用であると言い出したのだろうか?」(8頁)
業績優良企業の人材戦略は「即戦力人材」とまったく逆である。
「企業競争力を決定するのは、結局のところ、人材であり、そのための教育にある(・・・)逆に、業績の悪化した企業にかぎって、最初に削減するのが教育であり、人材としては即戦力を謳うようになる。即戦力志向とは、つまるところ、育成軽視の別表現にすぎない。」(8−9頁)
即戦力とは言い換えれば「金を出せば買える人材」のことである。
それは「どこの会社でも汎用性のあるスキル」であり、どこの会社でも同じようなパフォーマンスを発揮できる人間ということである。
そのような人材をどれほど集めても、他社との差別化は果たせない。
だって、そんなものは「金を出せばいくらでも買える」んだから。
「わが社のことを最も熟知し、会社と個人のあいだで強い信頼関係を形成している、わが社にしかいないような人材を、自前で育成することでしか、本当の意味での差別化は不可能なのである。したがって、最終的には、即戦力の調達だけでは限界があり、人材の育成を重視する企業だけが、ビジネス上、優位に立てるのだという、当たり前の結論に到達することになる。」(9−10頁)

うちの会社もよく「即戦力」という言葉を使う。新人にも使うもんだから、個人的には「ありえない」印象といったところ。そのあたりのもやもやしていた感じをうまく言ってもらった感がある。ぜひ、きみたか君にも読んでもらいたいなぁ。