ITの理解

itpro『真髄を語る 経営者がITを理解できない本当の理由』(参照)を読む。するどい。

製造業における工場への投資、小売業における店舗への投資、こういった本業の投資とIT投資は、設備投資としてみれば一緒なのです。(中略)設備投資において最も重要なテーマは、設備を購入した後、企業の経営にどのような恩恵をもたらし得るのかということ、つまり、費用対効果、コストパフォーマンスであります。(中略)当初想定通りの品質と納期とコストで情報システムを手に入れられたかどうかではなくて、その情報システムがかかわる業務なり、商品のコストパフォーマンスであるべきです。

まずはソフトウェアのライセンスにしても、コンフィグの設計料にしても「高い」につきるが、経営者にしてみれば払っただけのことはあるのか?というところ。
なにせ知識生産物に対する単価が高い。大工をはじめ職人の日当は、SEの半日分だったりするんじゃないかな。
bpspecial『日本でブランドを構築していくためのヒント』(参照)を読むと、

例えば「トリノで3人しかいない」といわれるクルマの塗装職人に対しては、大変な高給が支払われており、日本でも有名な家具メーカーの職人との給料を比較すると、その差はなんと数十倍にもなる。

世界ではそれなりの価値を持っているスペシャルな職人がいることがわかる。確かに日本でも宮大工みたいな特殊な職人もいるが、総じて一般的な職人の扱いは低い。一般住宅の大工のスキルは一般的だから安い?
需要があるから、というのもわかるけど、ちょっと付加価値が乗りすぎでいるのでは?と思わなくもない。スペシャルなエンジニアもいるのだろうけど、全員がスペシャルなわけないだろうしね。

IT の世界では最近、次のような問題も起きています。情報システムの基盤に使っている基本ソフトと呼ばれる製品の保守サポート期限が切れる、新しい基本ソフトに入れ替えて欲しい、とソフト・メーカーが通告してきます。ところが、言うとおりにすると今まで使ってきた業務アプリケーション・ソフトが使えなくなる。やむを得ず、基本ソフトの入れ替えと同時に、業務アプリケーションを作り直す。

これも理解されにくい。
なんで売り手の都合に客が合わせないとならないのだ?となる。
マイクロソフトのサポート ライフサイクルのように、一見10年間保証されているようにみえるが、客が買ってから10年間ではないのも理解されにくい。
いろいろと説得するのはむつかしいよ・・