馬には乗って見よ、人には

日経ビジネス2006年11月6日号の特集で「企業内"多重債務者"の悲鳴 管理職が壊れる」を読む。

それはあり得ない数字だった。
「パート以下なのか・・・」
(中略)
手元になるのは、担当地域の店舗で実施した従業員意識調査の結果。「今の仕事が担当できてよかったか」「あなたにとってやりがいのある仕事か」。仕事に対する満足度を階層別に集計したところ、マネージャー層の数値が最低という実態が明らかになった。

大小さまざまなタスクを管理しきれていないのは、どこも同じなんだろうか。全体最適部分最適なんだろうか、全体を見渡すべき人が仕事をしていないように思う。
なってみて再確認ってところだが、下からはよくわかるもんだ。上からはわからないらしい。先日も魅力ある会社というか、ベテラン営業の定着率についての言及が社内トップからあったが、ちょっと認識がずれているなぁという印象。ノルマがきついから、仕事がきついからと思っている節もあるが、ヒエラルキーの問題ではないように思う。
先日、同期が辞めてしまった。彼も入社して11年。支店長だった。まぁもともとちゃらんぽらんなやつではあったが、彼の場合ニートに近い。そんな言い方もなんだが、次にやりたいことがあって辞めていくわけでもなさそうだ。このあたりはIT革命が徐々に形になってきたんだと思うのだが、社内のことであれ、他社他業界のことであれ、情報を隠すことは容易ではない。業界の標準的なこととか、ちょっとグーグル先生に聞けば済んでしまったりする。視野が広がる分、色々な未来が見える。30も過ぎれば、一度は人生を見直すかもしれない。
モチベーションも数値化できる。リンクアンドモチベーションの4eyesとか、一度やってみればと思うが、魅力ある会社に、とか言うわりには、そういうことに興味がない。今の時代はそういったものをテーブルに乗せるほうが労使共にお互いのためだ。
彼に限らず、社内ニートは多いように思う。仕事をする目的がない。豊かな日本だから? 自分自身、確固たる目的があるかというとないのだが、それでも周りよりは自己動機付けは強いようだ。自分で動機付けできない、周りも動機を与えられない、そんな感じでは続けていくのは無理なんだろう。
数年前は上司との気持ちの折り合いをつけるのに苦しんだが、いまは上司より部下と折り合うのに苦しんでいる。ちゃんと他人にモチベートさせることができないのだ。他のひとはどうしているのかな。今の気分は「馬には乗って見よ、人には・・・」という感じだ。気持ちはへこみがちだがやっていくしかない。